脱原発! 日本のエネルギー政策の現状から考える

昨日、「脱原発に向けて、日本のエネルギー政策の現状から考える」というテーマで、かながわ県民ホールで集会を開催しました。主催は神奈川ネット 横浜(ネット・旭、緑ネット、磯子市民ネット、ネットとつか)です。講師として、脱原発に熱心に取り組んでこられた前衆議院議員の山崎誠さんをお迎えしました。
最初に、原発回帰を目指す国の方針についてお話を伺いました。
ウソとごまかしばかりの原発政策
ロシアによるウクライナ侵略戦争により、資源調達が厳しくなるので、原発再稼働が必要だとされました。一方、ザポリージャ原発への攻撃による危険性については語られず、原発の安全対策は地震やテロ対策だけで、ミサイル攻撃には対応していません。
2023年の原子力基本法の改正では、電気の安定供給のために、脱炭素電源としての原発の活用が強調され、国の責任で立地地域の振興や地域の課題解決に向けた取り組みを推進すると言っています。相変わらず、鼻先にニンジンをぶら下げるやり方です。2025年2月に発表された第7次エネルギー基本計画では、これまでの「可能な限り原発依存度を低減する」から「最大限活用」「新増設を認める」に変わりました。
中部電力の浜岡原発再稼働の際に、地震データの捏造が発覚し問題になりましたが、これは内部告発によるもので、原子力規制委員会は見抜けませんでした。そもそも原発の耐震性は一般住宅よりも低い状況です。
原発の建設コストは、フィンランドが1.7兆円、アメリカが2.2兆円、フランスが2.1兆円、イギリスが4.6兆円ですが、日本政府の試算では7,203億円となっています。
AIデータセンターで電力消費が爆増すると言われていますが、変動は6%程度で誤差の範囲です。経産省は、表の作成を工夫して電力需要増加を誇張しています。
6/5の新聞に原発建て替えの数値目標を経産省が示したとあります。2040年代までに最大5基、50年代までに最大14基をリプレース(建て替え)すると言っています。リプレースと表現して問題をごまかしているように思われます。
このように原発推進の根拠は、ウソとごまかしばかりです。
再エネの可能性
原発推進の資金を再エネや蓄電池の推進に使えば、全てのエネルギーを再エネで賄うことも可能です。釧路湿原のようなメガソーラーパネルによる自然破壊は問題ですが、適切な規制をして進めるべきです。ソーラーパネルの下で農作物を栽培するソーラーシェアリングを耕作放棄地40万ha(全農地の10%)に展開することにより、農業再生と併せてエネルギー兼業農家となります。ドイツではベランダソーラーが急速に拡大しています。莫大なコストと時間を使って原発を建設するより、ずっと安価で安全です。
汚染土の問題
横浜では、2027年3月に開催する「国際園芸博覧会」に、福島の8,000ベクレル/㎏以下の汚染土を「復興再生土」と称して、花壇などに使うという案が検討されています。これに対して「放射能を拡散させるな」と反対運動が起きています。
山崎さんによると、福島の8,000ベクレル/㎏以下の汚染土1,411万立法メートルは、2045年3月までに福島県外で最終処分することが法律で決まっています。横浜市から提案があれば、政府・東電・環境省から独立した「第三者の検討委員会」を立ち上げ、科学者、法律家、被災者、若者世代、地元住民が同じテーブルで議論するべきではないかと提案されました。
汚染土に「復興再生土」という都合のいい名前をつけて、安全性をアピールすることに使うことはあってはならないことだと思います。人々の生活を破壊し、取り返しのつかない環境汚染を引き起こしたことの象徴として語られるべきです。
原子力発電は、危険性はもちろんのこと、放射性廃棄物という「負の遺産」を出し続けるものであり、明らかに不合理で無責任です。再生可能エネルギーの拡大に向けて、エネルギー政策をシフトするよう、今後も粘り強く活動していきます。
参加者のコメント
この集会に参加しました。そして、次世代に多くの原発を残してはいけない、少しでも脱原発の方向に進むべきとの思いを強くしました。この会は日時的に若年層の参加者は少なかったです。この講演内容は「次世代」にこそ、聞いて認識してほしいものです。今回、この集会に参加された方々が、廻りに拡げていく方法は?何かツールはできないか?講師の山崎さんもYouTubeのチャンネルをお持ちですが、より伝えやすい方法は?と考えながら帰宅しました。
